「許し難い人権感覚の欠如」 と出演者激怒「かんさい情報ネット ten.」性別当て企画、読売テレビが謝罪

「許し難い人権感覚の欠如」 と出演者激怒「かんさい情報ネット ten.」性別当て企画、読売テレビが謝罪

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5月10日に放送された「かんさい情報ネット ten.」内のコーナー企画「迷ってナンボ!」の中で、一般人に対し性別を確認するなど、人権上、著しく不適切な取材を行い放送したとして、読売テレビは5月13日、公式サイト上で謝罪文を掲載しています。

「そんなものをよう平気で放送できるね。どういう感覚ですか、これ報道番組として」

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画像は番組公式サイトより

5月10日に放送された読売テレビの報道番組「かんさい情報ネット ten.」内のコーナー企画「迷ってナンボ!」で、リポーターのお笑い芸人・藤崎マーケットが、見た目からは性別がわかりにくい一般人に対し、「性別はどちら?」などと質問したり、胸を触って確認したり、保険証を確認したりするシーンを放送。

番組のコメンテーターとして出演していた作家の若一光司氏が「許し難い人権感覚の欠如ですよ」 「個人のセクシャリティーにそういう形で踏み込むべきじゃないです」「そんなものをよう平気で放送できるね。どういう感覚ですか、これ報道番組として」と激怒。

中谷しのぶアナが場を収めようとコメントするも、若一氏は「本人がテレビに出ることを了解していたとしても、個人のセクシュアリティーに関してそういうアプローチをすること自体が、人権感覚、人権認識にもとります」と批判。

ネット上では「確かにテレビで放送すべき内容ではなかったと思う」「正しいことをおっしゃってる」「きちんと批判できるコメンテーターはなかなかいない」と若一氏の意見に賛同する声が多数あがっていました。

読売テレビは5月13日、公式サイトに「人権上、著しく不適切な取材を行い、その内容を放送致しました」「聴者及び関係者の皆様に深くお詫びします」と謝罪文を掲載。番組公式サイト上でも「番組をごらんいただいている皆様に不快な思いを抱かせ、ご期待・信頼を裏切る内容となってしまいました」と謝罪しています。

【全文】読売テレビの謝罪文「当社番組についてのおわび」

5月10日(金)に放送した『かんさい情報ネット ten.』(月~金 夕方4:47)内のコーナー企画「迷ってナンボ!」の中で、一般の方に対し性別を確認するなど、人権上、著しく不適切な取材を行い、その内容を放送致しました。

視聴者及び関係者の皆様に深くお詫びします。

人権に関して強く意識すべき放送局である当社がこのような事態を招いたことについて、当社としては、重く受け止めています。当該放送に至った経緯を詳細かつ徹底的に検証するとともに、今後はこのようなことが無いように再発防止に向けた具体的な対策に早急に取り組み、視聴者の皆様からの信頼回復に向けて努めてまいります。

なお「迷ってナンボ!」につきましては、当面の間、放送を休止いたします。

2019年5月13日 讀賣テレビ放送株式会社

【全文】読売テレビの謝罪文「番組からのお詫び」

5月10日(金)に放送した『かんさい情報ネット ten.』のコーナー企画「迷ってナンボ!」の中で、町で出会った一般の方に対し、性別を確認するなど、プライバシー、人権への配慮を著しく欠いた、不適切な取材・放送を致しました。その結果、取材に応じていただいた皆様にご迷惑をおかけしただけでなく、番組をごらんいただいている皆様に不快な思いを抱かせ、ご期待・信頼を裏切る内容となってしまいました。

取材させていただいた皆様、視聴者の皆様に深くお詫びいたします。

注意と配慮を欠き、このような結果となってしまったことを深く反省し、再発防止と信頼回復に今後努めてまいります。

2019年5月13日 読売テレビ報道局