OpenAIが5月21日、元Apple最高デザイン責任者のジョニー・アイブ氏が創設したAIハードウェア企業「io」を買収すると発表しました。
OpenAIのサム・アルトマンCEOと、Apple在籍時にiPhoneやiPadの設計を手がけたアイブ氏は、2年前から共同でAIハードウェアの開発に取り組んできました。今回の買収により、ioの約55人のエンジニアやデザイナーがOpenAIに加わり、同社のハードウェア部門の中核を担うことになります。
ジョニー・アイブ氏の会社は2つの組織で構成されており、ハードウェア開発を担う「io」と、デザイン事務所「LoveFrom」があります。買収されるのは「io」のみで、「LoveFrom」は独立を維持しながら、OpenAI全体のデザイン・クリエイティブ業務を担当するようです。
サム・アルトマンCEOは声明で「AIは素晴らしい技術ですが、優れたツールを作るには技術、デザイン、そして人々と世界を理解することが必要です。ジョニーとチームほどこれができる人はいません」とコメント。一方、ジョニー・アイブ氏は「過去30年間で学んだことすべてが、この瞬間につながっていると感じます」とコメントしています。
今回の買収は約65億ドル（約1兆円）で、OpenAI史上最大規模の買収になるとと報じられています。
OpneAIは今年3月に400億ドルの資金調達を完了し、企業価値を3000億ドルに。そして5月には、AIコーディングツール「Windsurf」を30億ドルで買収する見通しだと報じられていました。