Appleは日本時間6月10日午前2時に開催されたWWDC 2025で、「Liquid Glass」と呼ばれる新しいデザイン言語を発表しました。また従来のバージョン番号ではなく、リリース年に基づいた命名規則を採用することを発表しました。
AppleはWWDC 2025で、「Liquid Glass」と呼ばれる新しいデザイン言語を発表。iOS 7以来となる大規模なユーザーインターフェース刷新を実施します。
Liquid Glassの特徴は半透明の視覚効果で、UIの一部がまるでガラスのように見えることです。色彩は周囲のコンテンツに応じて動的に変化し、例えばSafari上のメニューボタンは表示されるニュース記事の色調に合わせて、スクロールに応じて赤や白、黒へと滑らかに移り変わります。
OSの命名規則についても、従来のバージョン番号ではなく、リリース年に基づいた命名規則を採用することを発表しました。これにより、次期iOSは「iOS 19」ではなく「iOS 26」となり、iPadOS 26、macOS 26、watchOS 26、tvOS 26、visionOS 26として統一されます。
OSネーミング統一とデザイン刷新
- 全OSを「◯◯26」モデルに統一（iOS 26、iPadOS 26、macOS Tahoe 26、watchOS 26、tvOS 26、visionOS 26）
- 新デザイン言語「Liquid Glass」を全プラットフォームに導入
- visionOSからインスピレーションを得た半透明で動的なUI
- 周囲の光を反射・屈折し、コンテンツに応じて変化する素材
Apple Intelligence大幅強化
主要新機能
- ライブ翻訳: メッセージ、FaceTime、電話にリアルタイム翻訳機能を統合
- 基盤モデルフレームワーク: 開発者がオンデバイスAIモデルに無料でアクセス可能
- ビジュアルインテリジェンス: 画面上のコンテンツを理解し、ChatGPTやGoogle、Etsyで検索
- Genmoji強化: 既存絵文字と説明を組み合わせた新しい絵文字生成
- Image Playground進化: ChatGPT技術を活用した新しい画像生成スタイル
- ショートカットのインテリジェント化: 作文ツールやImage Playgroundとの連携
対応言語
- 日本語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語（ブラジル）、スペイン語、韓国語、中国語（簡体字）
- 年末追加予定: デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語他
iOS 26主要新機能
デザイン・UI
- Liquid Glassデザインによる視覚的刷新
- 動的背景エフェクト、デバイス傾きに応じた視差効果
- アプリアイコンとウィジェットの新カスタマイズオプション
コミュニケーション機能
- 電話アプリ: 統一レイアウト（お気に入り、履歴、留守番電話を一箇所に）
- 通話スクリーニング: 発信者情報収集による着信管理
- 保留アシスト: 担当者が出るまで順番維持
- メッセージ強化: 会話背景設定、スパムフィルター、投票機能、タイピングインジケーター
その他
- Apple Games: 新しいゲーム統合アプリ
- AirPods機能: スタジオ品質音声録音、カメラリモート
- CarPlay更新: コンパクト着信表示、ウィジェット・ライブアクティビティ対応
- Apple Music: 歌詞翻訳・発音ガイド、AutoMix機能
- マップ: 訪問場所記録、日常経路学習
- ウォレット: 分割払い・ポイント決済対応
iPadOS 26主要新機能
ウィンドウシステム刷新
- ワフルで直感的な新ウィンドウシステム
- ウィンドウサイズ変更、タイル表示、Exposé機能
- 新メニューバー（上部スワイプでアクセス）
- ステージマネージャ・外部ディスプレイとの連携
ファイル管理強化
- ファイルアプリ強化: サイズ変更可能カラム、フォルダカスタマイズ
- プレビューアプリ: iPadにPDF・画像編集アプリとして登場
- Dockフォルダ: ファイルアプリから直接フォルダをDockに追加
クリエイター向け機能
- バックグラウンドタスク: 演算負荷の高い処理をバックグラウンドで実行
- オーディオ機能: アプリ・サイト別マイク選択、「声を分離」機能
- ローカル収録: ビデオ会議の高品質録音・録画
新アプリ
- ジャーナル: 日記アプリがiPadに登場、Apple Pencil対応
- 電話: 保留アシスト・通話スクリーニング付きでiPadに追加
macOS Tahoe 26主要新機能
デザイン・UI
- 完全透明なメニューバー
- カスタマイズ可能なコントロールセンター
- フォルダの色変更・絵文字追加
- パーソナライズされた壁紙とテーマカラー
生産性向上
- Spotlight大幅刷新:
- 統合検索結果表示
- 数百のアクションを直接実行
- サードパーティクラウドドライブ検索
- 新ブラウズ表示
- 電話アプリ: iPhoneと連携した通話機能
- ライブアクティビティ: iPhoneの情報をMacメニューバーに表示
ゲーム機能
- Apple Games: 新ゲーム統合アプリ
- ゲームオーバーレイ: システム設定調整、チャット、招待機能
- Metal 4: 次世代グラフィックステクノロジー
- 新作ゲーム: 「紅の砂漠」「InZOI」「Cyberpunk 2077」他
その他
- Safari: Chromeより50%高速、最大4時間長いバッテリー駆動
- ジャーナル: Macに日記アプリ追加
- メッセージ: 背景・投票機能、改良された詳細表示
watchOS 26主要新機能
Apple Intelligence統合
- Workout Buddy: AIによるパーソナライズされたワークアウト体験
- リアルタイムモチベーション音声
- Fitness+トレーナー音声データ使用
- 心拍数・ペース・距離データ分析
- ライブ翻訳: メッセージアプリでの自動翻訳
操作性向上
- 手首フリック: 新ジェスチャーで通知非表示・電話拒否
- 音量自動調節: 周囲の雑音に応じた自動音量調整
- スマートスタック: より先読み性能向上、コンテクスト認識強化
その他
- ワークアウトアプリ: 新レイアウト、音楽・ポッドキャスト直接設定
- メモアプリ: Apple Watchに新登場
- 「写真」文字盤**: おすすめ写真による自動シャッフル
visionOS 26主要新機能
空間体験強化
- 空間ウィジェット: 物理空間に固定表示、カスタマイズ可能
- 共有空間体験: 複数ユーザーでの3D映画鑑賞・ゲーム
- 360度コンテンツ対応: Insta360、GoPro、Canon製カメラ映像対応
- 空間シーン: 2D写真を3D空間に変換
その他
- Persona進化: よりリアルな外観、1000種類以上の仮想メガネ
- ゲーミング: PlayStation VR2 Senseコントローラー対応
- 企業向け: チームデバイス共有機能
開発者向けツール
Xcode 26
- ChatGPTなど大規模言語モデル統合
- ワークスペース読み込み40%高速化
- Multiple Words search（複数単語検索）
- Voice Control（音声コントロール）強化
- Playgroundマクロによる迅速コードテスト
Swift 6.2
- データ競合排除（Data-Race Safety）
- 厳格な並行性チェック
- 型付きthrows（エラー型明示）
- Synchronizationライブラリ
- WebAssembly対応
その他開発ツール
- 基盤モデルフレームワーク: 無料AI推論アクセス
- Icon Composer: アプリアイコン作成ツール
- Game Porting Toolkit 3: ゲーム評価・プロファイリング
- Containerizationフレームワーク: Linuxコンテナ対応
その他のアップデート
tvOS 26
- Liquid Glassデザイン採用
- Apple TV体験向上
App Store・開発者サポート
- Accessibility Nutrition Labels: アクセシビリティ機能表示
- Declared Age Range API: 年齢に応じたコンテンツ提供
- Managed Background Assets: アセットホスティング簡素化（200GB無料）
子ども向け安全機能
- 簡単なお子様用アカウント作成
- センシティブコンテンツのぼかし機能
- アプリコンテンツ制限の柔軟な設定
提供スケジュール
- 本日: Apple Developer Program向けテスト版
- 来月: パブリックベータ版
- 今年秋: 正式版リリース（無料アップデート）
対応デバイス
Apple Intelligence対応
- iPhone 16全モデル、iPhone 15 Pro/Pro Max
- iPad mini（A17 Pro）、M1以降搭載iPad
- M1以降搭載Mac
一般機能
- iOS 26: iPhone 11以降
- iPadOS 26: iPad Pro（第3世代以降）、iPad Air（第3世代以降）他
- watchOS 26: Apple Watch Series 6以降（iOS 26搭載iPhone必要）