The Washington Postが報じた最新の研究によると、一般的にスタンディングデスクは健康に良いと考えられていますが、スタンディングデスクだけでは健康の改善には十分でないと明らかになりました。
スタンディングデスクは、デスクワークによる健康リスクを軽減するための手段として普及していますが、シドニー大学の研究チームが行った大規模調査によると、立つだけでは心血管疾患のリスクを低減することができないことが明らかになりました。
この研究は、83,000人以上を対象に、日常の活動と健康状態との関連を調査したもので、2時間以上立ち続けることは座りっぱなしと同様に血流に悪影響を及ぼすとされています。
座りっぱなしのリスク
- 1日10時間以上座っている人は、心臓病のリスクが13%以上増加
- 循環器系の障害リスクは26%上昇
立ちっぱなしのリスク
- 1日2時間以上立っていると、循環器系の問題のリスクが11%増加
- 心臓病のリスク低減には効果がない
今回の研究をリードしたMatthew N. Ahmadi氏は、「座っているよりも立っているほうが一般的には良い」と前置きしたうえで、「しかし、それだけでは健康になるには十分ではない」と指摘。「健康全般を改善し、心臓病のリスクを低減するには、実際に体を動かす必要があります」と述べています。
研究チームは、健康を維持するためには定期的に体を動かすことが重要だとしています。
- 30分ごとに数分間歩く
- 階段を使う
- デスクで軽いスクワットをする
- 座る、立つを頻繁に繰り返す
研究を監督したEmmanuel Stamatakis氏は、立っている状態では筋肉の収縮がほとんどないことを指摘し、「筋肉の収縮は、健康を維持または改善するためのあらゆる活動に必要な条件」と述べています。
そのうえで、座っている要理も立っている方が健康に良いという説は「大げさに言い過ぎている」としています。