平成最後の”今年の漢字”は「災」に決定、その理由は?

平成最後の”今年の漢字”は「災」に決定、その理由は?

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日本漢字能力検定協会は12月12日、今年一年の世相を表す漢字として年末恒例の「今年の漢字」を発表しました。平成最後となる今年の漢字は「」に決定しました。

2018年「今年の漢字」は『』に決定

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日本漢字能力検定協会は年末恒例、今年一年の世相を表す漢字「今年の漢字」を発表、「災」に決定しました。「災」が選ばれるのは2004年以来、2度目。

「今年の漢字」は1995年に始まり、今年で24回目。12月12日の「漢字の日」に、全国から公募された最も応募数の多い漢字を「その年の世相を表す漢字」として発表することで、1年を振り返りながら、漢字に込められた奥深い意義を認識することが目的。

2017年は「北」が選ばれ、その理由として「北朝鮮の動向に驚異と不安を感じた年」「九州北部での記録的豪雨による被害」「大谷翔平選手や清宮幸太郎選手で注目の集まった北海道日本ハムファイターズ」など挙げられていました。

今年の漢字に「災」が選ばれた理由は?

最も応募数が多かった「災」には応募総数19万3,214票のうち、2万858票(10.80%)が集まりました。全国的に地震や豪雨、台風、猛暑などの自然災害の脅威を痛感した1年だったことにちなみ災害の「災」が選ばれたとのことです。

そのほか、2位「平」、3位「終」、4位「風」、5位「変」、6位「暑」、7位「大」、8位「最」、9位「新」、10位「金」となりました。

歴代「今年の漢字」一覧&解説

  • 2018年「災」
    北海道・大阪・島根での地震、西日本豪雨、大型台風到来、記録的猛暑など、日本各地で起きた大規模な自然「災」害により、多くの人が被「災」した。自助共助による防「災」・減「災」意識も高まり、スーパーボランティアの活躍にも注目が集まった。新元号となる来年に向けて、多くの人が「災」害を忘れないと心に刻んだ年。
  • 2017年「北」
    「北」朝鮮ミサイルの「北」海道沖落下や九州「北」部豪雨などの災害から、平和と安全の尊さを実感した年。
  • 2016年「金」
    リオ五輪に沸き、東京五輪に希望を託した「金」(キン)と、政治と「金」(カネ)問題に揺れた年。スポーツ界に新たな金字塔、マイナス金利初導入、シンガーソングライターの金色衣装などにも注目が集まった。
  • 2015年「安」
    「安」全保障関連法案の審議で、与野党が対立。採決に国民の関心が高まった年。世界で頻発するテロ事件や異常気象など、人々を不「安」にさせた年。建築偽装問題やメーカーの不正が発覚し、暮らしの「安」全が揺らいだ。"「安」心して下さい"のフレーズが流行するなど、人々が「安」心を求めた年。
  • 2014年「税」
    消費「税」率が17年ぶりに引き上げられ「税」について考えさせられた年。「税」に関わる話題が政財界で多く取り沙汰された1年。
  • 2013年「輪」
    日本中が「輪」になって歓喜にわいた年。人とのつながりの「輪」を感じた1年。未来に向けた更なる「輪」を実感、注目。
  • 2012年「金」
    「金」に関する天文現象の当たり年。数多くの「金」字塔が打ち立てられた1年。「金(かね)」をめぐる問題が表面化。
  • 2011年「絆」
    東日本大震災をはじめとした大規模災害により身近でかけがえのない人との絆をあらためて知る。なでしこジャパンのチームの絆にも感動。
  • 2010年「暑」
    夏の全国の平均気温が観測史上最高を記録して、熱中症にかかる人が続出。また、チリ鉱山事故で暑い地中から作業員全員が無事に生還。
  • 2009年「新」
    さまざまな「新しいこと」に期待し、恐怖を感じ、希望を抱いた一年。世の中が新たな一歩を踏み出した今、新しい時代に期待したい。
  • 2008年「変」
    日米の政界に起こった変化や世界的な金融情勢の変動、食の安全性に対する意識の変化、物価の上昇による生活の変化、世界的規模の気候異変など様々な変化を感じた年。
  • 2007年「偽」
    身近な食品から政界、スポーツ選手にまで、次々と「偽」が発覚して、何を信じたら良いのか、わからなくなった一年。
  • 2006年「命」
    悠仁様のご誕生に日本中が祝福ムードに包まれた一方、いじめによる子どもの自殺、虐待、飲酒運転事故など、痛ましい事件が多発。ひとつしかない命の重み、大切さを痛感した年。
  • 2005年「愛」
    紀宮様のご成婚、「愛・地球博」の開催、各界で「アイちゃん」の愛称の女性が大活躍。残忍な少年犯罪など愛の足りない事件が多発したこと。「愛」の必要性と「愛」欠乏を実感した年。
  • 2004年「災」
    台風、地震、豪雨、猛暑などの相次ぐ天災。イラクでの人質殺害や子供の殺人事件、美浜原発の蒸気噴出事故、目を覆うような人災が多発。「災い転じて福となす」との思いも込めて。
  • 2003年「虎」
    阪神タイガースの18年ぶりのリーグ優勝、衆議院選挙へのマニフェスト初導入で政治家たちが声高に吠(ほ)えたこと、「虎の尾をふむ」ようなイラク派遣問題など。
  • 2002年「帰」
    北朝鮮に拉致(らち)された方の帰国、日本経済がバブル以前の低い水準に戻ったこと、昔の歌や童謡のリバイバル大ヒットなど「原点回帰」の年。
  • 2001年「戦」
    米国同時多発テロ事件で世界情勢が一変して、対テロ戦争、炭そ菌との戦い、世界的な不況との戦いなど。
  • 2000年「金」
    シドニーオリンピックでの金メダル。南北朝鮮統一に向けた"金・金"首脳会談の実現。新500円硬貨、二千円札の登場など。
  • 1999年「末」
    世紀末、1000年代の末。東海村の臨界事故や警察の不祥事など信じられない事件が続出して、「世も末」と実感。来年には「末広がり」を期待。
  • 1998年「毒」
    和歌山のカレー毒物混入事件や、ダイオキシンや環境ホルモンなどが社会問題に。
  • 1997年「倒」
    山一證券など大型倒産の続出や、サッカー日本代表が並みいる強豪を倒してワールドカップ初出場決定。
  • 1996年「食」
    O-157食中毒事件や狂牛病の発生、税金と福祉を「食いもの」にした汚職事件の多発。
  • 1995年「震」
    阪神・淡路大震災や、オウム真理教事件、金融機関などの崩壊に"震えた"年。