「鬼畜の所業」「死の商人」リクナビ、就活生の”内定辞退予測”販売に批判の声

「鬼畜の所業」「死の商人」リクナビ、就活生の”内定辞退予測”販売に批判の声

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就活情報サイト「リクナビ」を運営する株式会社リクルートキャリアが、就職活動をしている学生の内定辞退率を、本人の十分な同意なしに予測し、有償で提供していたと日本経済新聞などが報道。ネット上で批判が殺到しています。

リクナビが就活生の内定辞退率予測を販売、就活生は知らず

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就活情報サイト「リクナビ」を運営する株式会社リクルートキャリアが、就職活動をしている学生のサイト上の行動などを本人の十分な同意なしにAIが分析し、学生の内定辞退率を予測した情報を有償で提供していたと、日本経済新聞などが8月1日に報道。

同日、リクルートキャリアは公式サイトで「一部の報道につきまして」とする文書を公開。報道されたサービスは「リクナビDMPフォロー」だと説明し、7月31日をもって提供を一時休止すると発表しています。

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リクルートキャリアによると、「リクナビDMPフォロー」は採用企業における前年度の応募学生のリクナビ上での行動ログなどのデータを解析の対象にアルゴリズムを作成し、今年度の学生の行動ログを照合。「採用選考のプロセスが途絶えてしまう可能性」として企業に提示することで、企業は適切なフォローを行うことができ、学生にとっては、企業とのコミュニケーションを取る機会を増やすことができるといった主旨だったとのこと。

日経は個人情報保護法に違反の恐れもあると報じていますが、リクルートキャリアはリクナビ登録時に同意するプライバシーポリシーに基づき、リクナビサイト上での行動履歴の解析結果を取引企業に対して提供していたと説明。しかし「関係各所から当社のプライバシーポリシーの表現が学生に伝わりにくいものとなっているのではないかとご意見をいただきました」とし、7月31日にサービス提供を停止しています。

SNSでは批判が続出、専門家「人を人と思ってない」

報道をうけ情報セキュリティ専門家として知られる高木浩光氏も「鬼畜の所業」「買った方の企業も、利用目的の特定と通知又は公表が義務だが、どうせやってなかっただろうから、違法だ」と指摘。「人を人と思ってないんですよ。人間の尊厳に関わる問題」と苦言を呈しています。

他にもSNS上では「いい表現が思いつかないが、死の商人としか言葉が浮かばない」「リクルートえげつない」「ユーザーの合否に直接的に関わるような情報を同意なしで売るとかやばすぎる」などの声が寄せられていました。