新型コロナウイルス「事例マップ」「都道府県別感染者数マップ」などが公開、ただし注意点も

新型コロナウイルス「事例マップ」「都道府県別感染者数マップ」などが公開、ただし注意点も

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新型コロナウイルスの感染状況を可視化するため、厚生労働省などの発表する情報などを基に、地図上で表示するマップが公開されています。位置情報については詳細な情報が発表されていないため、大まかな位置として理解する必要があります。

厚生省からの情報などを基に、新型コロナウイルスの感染状況を可視化

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coromap - 新型コロナウイルスの状況マップ

厚生労働省や東京都福祉保健局などが発表した情報を基に、新型コロナウイルスの感染状況を可視化した「coromap - 新型コロナウイルスの状況マップ」が公開されています。

公開したのは大学生のドンヨン (@lostcafe0) さん。当初は地図データにGoogle Maps APIを利用していたようですが、料金の高さから、現在はOpenStreetMapに変更。自身で運営費用を捻出していましたが、サイト維持のためクラウドファウンディングを使った支援も募っています。

マップ上に示されているデータは、厚生労働省と東京福祉保健局の発表した情報が基となっていて、情報ソースへのリンクも付与。感染者の経過や、公開されている範囲内での移動歴もマップ上に示されています。

地図上に表示されることで可視化された反面、位置情報について「誤解」を生んでしまう問題があります。マップの注意書きにあるとおり、「円は都道府県単位の大まかな位置」「位置情報として捉えないでください」という点を理解したうえで利用する必要があります。

東京都福祉保健局は1月31日、感染者の行動歴を公開する考え方について、「感染者のプライバシーの保護に十分に配慮しつつ、関係者等の同意を得たうえで、風評被害が生じない範囲で、公表内容を見直す」とし、入国経路、滞在場所と滞在日、移動手段などを公表する方針に変更。「濃厚接触の状況や、感染拡大のリスクなどを総合的に勘案し、公表の内容については、個別に検討・判断する」としています。

coromap - 新型コロナウイルスの状況マップ

「都道府県別新型コロナウイルス感染症患者数マップ」も

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都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ Coronavirus COVID-19 Japan Case (2019-nCoV)

新型コロナウイルスの感染状況を地図上で可視化する試みは世界各地で行われており、米メリーランド州に本部を置くジョンズ・ホプキンズ大学が公開したマップなどは広く知られています。

日本向けのマップとしては他にも、ジャッグジャパン株式会社が、Esri社のArcGIS Online 「Operations Dashboard for ArcGIS」を利用して作成した「日本国内における新型コロナウイルス感染症の患者数マップ」も公開されています。

情報はWHO、首相官邸内新型コロナウイルス感染症対策本部、厚生労働省、各地方自治体の発表した情報を基に更新されているということです。

なお「地図上には、感染者の居住地について、「市区町村」、「(総合)振興局」、「都道府県」の優先順位でプロットします。プロット先のPOIは、各地方公共団体の本庁舎所在地とします。横浜港沖に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗員乗客はWHOの基準により、本マップには含めておりません」とされています。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ Coronavirus COVID-19 Japan Case (2019-nCoV)