「100円均一で購入した水で膨らむ玩具が幼児の体内に入る事故」消費者庁が注意喚起、注意のポイントは?

「100円均一で購入した水で膨らむ玩具が幼児の体内に入る事故」消費者庁が注意喚起、注意のポイントは?

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消費者庁は2月15日、水で膨らむカプセル入りスポンジおもちゃが幼児の体内に入る事故について、主治医及び患者の保護者に対し実施した聞き取り調査の結果、独立行政法人国民生活センターによる市販品の調査結果を発表しました。

100円均一で購入した「水でふくらむスポンジ」が4歳幼児の膣内に侵入、発見摘出までに5カ月

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消費者庁の発表した資料より抜粋

消費者庁は2月15日、水で膨らむカプセル入りスポンジおもちゃが幼児の体内に入る事故について、主治医及び患者の保護者に対し実施した聞き取り調査の結果、独立行政法人国民生活センターによる市販品の調査結果を発表しました。

事故は「入浴中、保護者の知らない間に当該玩具が4歳女児の腟に入り、不調が続いたものの医療機関で原因の特定に約4か月、当該玩具の摘出までに更に約1か月と時間を要した」という事例で、消費者庁に寄せられた当該玩具の事故情報は現在のところ1件のみとのこと。今回のような膣から体内に侵入する以外にも、誤嚥や窒息のおそれもあるとして、注意を呼びかけています。

問題となった玩具は「水でふくらむスポンジ」や「水でふくらむ!スポンジカプセル」などとうたって販売されているもの。健康食品や医薬品のカプセルと同様の形状で、お湯でカプセルを溶かすと、中のスポンジが展開されます。

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消費者庁の発表した資料より抜粋

事故にあった幼児の保護者によると、玩具は100円均一ショップで購入したもので、当該玩具で遊び始めてから2カ月後頃に下着に薄い血液が付着していることに気が付き医療機関を受診。不調発声から約4カ月後、MRIにより膣内に異物があることが判明。

更にその約1カ月後、全身麻酔による摘出手術を行い、7日後に退院、摘出から約1カ月後には不正出血が止まったことが確認されたといいます。

独立行政法人国民生活センターの調査結果では、当該玩具は体内に入ると数分程度でカプセルが溶けて、スポンジの形状になるとしており、膨らんだ状態の体積はカプセル時と比較して5倍以上に膨張。小さい子どものいる家庭では、膣からの体内侵入のほか、飲み込まないように注意することも必要だとしています。

消費者庁から当該玩具に対する注意のポイント

消費者庁は当該玩具の入浴中の体内への侵入や、誤嚥や窒息事故などを防ぐため以下の点を注意のポイントとして発表しています。

  • 大人の目が届くところで遊び、口や鼻、耳には入れないように注意する
  • 遊んだ後はカプセルの個数とスポンジの個数を確認する
  • 子どもの手の届かないところで保管する
  • 体内に入ってしまった場合は、医療機関を受信する

子どもが口に入れてしまった場合、一度咽頭内に侵入すると窒息の危険性も考えられるため、一刻も早い応急処置が必要になるため、消費者庁は「すぐに救急車を呼びましょう」としています。

その他の場所から体内に入ってしまった場合も、すぐに異常が現れなかったとしても、医療機関を受信するよう呼びかけています。