「クロールのバタ足は水の抵抗になっている」筑波大と東工大が研究結果を発表

「クロールのバタ足は水の抵抗になっている」筑波大と東工大が研究結果を発表

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クロール泳ぎ中のキック動作(バタ足)は、低速域では推進力として貢献するが、速い泳法ではかえって抵抗になる可能性がある――。とする研究結果を筑波大学と東京工業大学が発表しました。

バタ足は抵抗になっている、速く泳ぐためには上肢の推進力増大とバタ足の抵抗低減が鍵

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上肢と下肢の両方を使ったクロールの試技中の写真(発表資料より)

筑波大学と東京工業大学の研究チームは7月4日、クロール泳中のキック動作(バタ足)は速く泳ぐ時にはかえって水の抵抗になる可能性が新たに判明したとする研究結果を発表しました。

研究チームによると、これまでクロールでのバタ足は、水平姿勢を保って抵抗軽減には貢献しげいるが、推進力として貢献していたるかについては統一した見解が得られていなかったとのこと。

その原因の1つに測定システムにあり、けのび時の抵抗(静的抵抗)やプル泳時の抵抗(動的抵抗)しか測定できていなかったとのこと。今回の研究で独自に開発した測定システムでは、上肢と下肢を両方使って泳いだときの動的抵抗を計測できるようになったといい、これにより初めてバタ足の役割の解明が可能になったといいます。

研究の結果、クロールのバタ足は低速域(1.1m/s)では推進力として貢献していたが、1.3m/sを超えるあたりから抵抗となる可能性が明らかになりました。

速く泳ぐためにはプルを増やす必要があるが、バタ足が連動しているので、必然的にバタ足の頻度も増えて水の抵抗になるとのこと。「速く泳ぐためには、推進力の大半を生んでいる上肢による推進力の増大をはかりつつ、キック動作の抵抗をいかに低減できるかが技術的なキーポイントとなります」としています。

「バタ足をどのような目的で用いるのか、ということを考える必要がある」ネットでも反響多数

同研究チームに所属する成田健造さんは自身のFacebookで補足して説明を行っています。成田さんは「バタ足は重要である」と考えていると前置きし、今回の研究結果を説明。

その上で「スイム泳でのバタ足をどのような目的で用いるのか,ということを考える必要があります」「クロール泳を全体で考える際,ストローク動作同様,泳ぎの土台にもなるバタ足の動作や使い方(ビート数やリズムなど)にも意識を向け、しっかり考えるべき」と自身の考えを明かしています。

この研究結果について朝日新聞デジタルが報じると、ヤフトピにも「バタ足 速さにより抵抗増える」と掲載され、Twitterでは一時トレンド入り。ネット上では驚きの声が多くみられました。